自動往復・スイッチバック制御回路 Switchback system
上下線の列車交換も行える自動往復・スイッチバックシステム
1.システム全体
鉄道会社のイベントに関連して、鉄道おもちゃ(プラレール)で往復機能をつけて、スイッチバックを実現できないかというお話をいただき、とても興味があったため製作することにしました。なお、進行方向を変えるセンサーは、過去に発売されていた規格に合わせるようにしてあります。
※回路は、磁気などのセンサーにも対応しています。
自動往復・スイッチバックシステムの構成 | 過去に発売されていた規格に合わせる |
2.ポイントの自動化・信号機との連動
せっかくならば、できるだけモデルとなっている箱根登山鉄道を再現したいと思い、スイッチバックを行う駅で、列車交換(待ち合わせ)を行うなどの機能をつけるように考えました。先着を判断して、出発する順番を決めるほか、単独での運転にも対応しています。
さらに、ポイントが切り替わってから、信号機のG(進行)を現示して、その後に出発するようになっています。
また、特徴あるポイントも、スプリングポイントと、1箇所を自動化することで再現しました。なお、ポイントのモーターは、あえて、鉄道おもちゃの車両に使われていたものを使用するようにしています。
※写真の信号機は、見本掲載用に点灯する方向を反対側にしてあります。
自動ポイント・信号機と連動 | 片渡りの組み合わせとスプリングポイン |
3.一度停止してから方向転換や、ヘッド・テールライトの遅延切り替え
車両側の動作にもこだわりの箇所があり、交換システムがないところでも、リターンレール(進行方向転換指示)がある場合は、一度停止してから、ヘッド・テールライトの(遅延)切り替えを行い、その後、反対方向に出発するようになっています。なお、ライトには、チップLEDを使用しています。
このほか、列車交換を行う場所では、待ち合わせのため、停止時間を延長するための信号を受け取る(赤外線)受信モジュールをつけてあります。
停止後、ヘッド・テールライトの遅延切り替え | 赤外線の信号を受ける受信モジュール |
4.発展性とテストの様子
実際にイベントに使用してみた感想として、4列車くらい走行していたほうが、より楽しそうだと感じました。
そこで、列車交換のすべてが、大平台駅のようなスイッチバック駅では単調になってしまうので、宮ノ下駅など、通常の単線での列車交換も用意したいと思い、別の回路も製作しました。
なお、この回路はストップレールなどを作動させる(製作済みの)別の装置と連動させると、車両側を改造していない車両でも、列車交換を行うことができます。
おまけになりますが、完成までに動作テストを繰り返した、ブレッドボード上でのテストの様子です。
単線列車交換用の制御回路(スイッチバックなし) | 車両側の制御回路のテストから |
5.参考イメージ 実際のイベントから
この記事をまとめた時点では、2度イベントにて使用していただきました。写真は、2回目のもので、箱根湯本駅〜強羅駅のレイアウト(抜粋)です。
なお、このレイアウトは、リンクもしていたただいている「無責任男。」様が、製作・担当されたものです。
箱根登山鉄道 大平台駅のイメージ | 2回目のイベント風景より |
ご注意
※電子工作などをする場合は、工具や部品の扱いを誤ると危険ですのでご注意下さい。
作成日:2013.10.22