1.5VでLEDを点灯できる昇圧回路(2)  The step-up circuit for LED lights

乾電池1個(1.5V)でLEDを点灯させる昇圧回路の紹介と搭載例その2です。

2-1.タイマーIC555を利用したパルス点灯タイプ(秋月電子通商キット)

 秋月電子通商から発売されている昇圧回路のキットです。商品名は「1.5V電池☆白色LED投光キット」で、エレキジャックNo.6(CQ出版社)でも回路図とともに紹介されました。
 CMOS版(LMC555)のタイマーIC555を利用して高速パルス(見た目にはわからない早さでON・OFFを繰り返し、点灯し続けているように見せる)方式のため、LEDにもやさしいものとなっています。点灯した際の明るさもちょうど良いと思います。ただし、プラレールで動力と連動させて点灯させる場合は、モーターにコンデンサーを取り付ける必要があります。〔2-3.を参照〕
 回路図も公開されているので、部品を調達し、ユニバーサル基板を使用して製作した場合はコストもあまりかからずにできます。なお、キットは東京・秋葉原のほか通販などでも入手できます。基板も付属し必要なものがセットになっていますので、一度購入してみるのもよいと思います。
 使用例ですが、ヘッドライトの場合は単2形乾電池を単3形乾電池に替えて下部にスペースを作り、そこに基板を搭載しています。また、テールライトの場合では、明るめの光がほしいところに高輝度LEDを使用し、ボタン形電池の代わりに単4形乾電池とこの回路を利用しています。

秋月電子通商のキット(組立完了後) ユニバーサル基板を使用して製作したもの
秋月電子通商のキット(組立完了後) ユニバーサル基板を使用して製作したもの
IC555タイプのヘッドライト用搭載例 IC555タイプのテールライト用搭載例
IC555タイプのヘッドライト用搭載例 IC555タイプのテールライト用搭載例

2-2.トランジスタを利用したタイプ(エレキジャック掲載・ちだ様)

 こちらも、エレキジャックNo.6(CQ出版社)に掲載されたもので、トランジスタを使用してLEDを点灯させるタイプです。安全面重視の回路設計であまり明るくは点灯しませんが、入手しやすい部品で安価に作ることができます。記事には、実際にプラレールに改造・搭載した例も紹介されています。

ユニバーサル基板で製作したもの ユニバーサル基板で製作したもの
ブレッドボードでの点灯実験(Tr版) ユニバーサル基板で製作したもの

2-3.プラレールの動力と連動させる場合

 プラレールの動力と連動して点灯させる場合、方式によってはモーターから発生するノイズなどの影響により、安定して点灯しなくなってしまう場合があります。
 このような場合は、モーターにセラミックコンデンサーを取り付けると問題が解消します。容量はできるだけ多めのものがよいと思います。コンデンサーを搭載した方の写真は、手持ちので容量は少なめですが、4700pFで実験(成功)したものです。

セラミックコンデンサー(0.1μF) コンデンサー取り付け例
セラミックコンデンサー(0.1μF) コンデンサー取り付け例

製作メモ

 単2形乾電池を使用の先頭車に、単3形乾電池かえて装着した場合、重さのバランスが崩れて脱線してしまうことがあります。このような場合は、適当なおもりを先頭部に載せると問題が解消します。(前の方に載せるほど軽いおもりですみます。)

 昇圧専用のICを使った製作例については「1.5VでLEDを点灯できる昇圧回路(1)」をご参照ください。

ご注意

※電子工作をする場合は、工具や部品の扱いを誤ると危険ですのでご注意下さい。

※LEDの光は大変まぶしいので、直視しないようにご注意下さい。


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