シリコン型の製作  Silicon mold

改造プラレールパーツ用のシリコン型の製作

 プラレール車両の改造の際に、同じ前面(先頭車の顔)を複数作るのは手間がかかるので、型を製作して同じものを作るようにしようと、この製作を始めました。慣れてくるにしたがい、車両のパンタグラフやアンテナなどのパーツから、プラレールの情景部品などまでいろいろと利用するようになりました。
 ここでは、複製の第1段階となるシリコン型の製作過程を写真とともに掲載します。あくまでも型ですので、パーツの完成には、この後にレジンが必要となります。

1.型枠

 当初よい型枠が見つからなかったため使用する原型に合わせて自作しました。最近は、ブロック式のものから、組み立て式のものまで、よい市販品が発売されています。
 この自作の型枠はプラ板で製作し、強力タイプの両面テープとマスキングテープで固定しています。完成後分解するのも簡単になります。

自作の型枠部品 型枠部品の組み立て 型枠の補強と漏れ対策
自作の型枠部品 型枠部品の組み立て 型枠の補強と漏れ対策

2.原型を型枠に入れる

 一般的な方法では、直接原型を入れるようですが、プラレール用ではシリコンを流し込んだ際に浮き上がってしまうことがあるとこや、完成物の精度もあまり要求されないため、板(プラ)を1枚用意し、両面テープを貼って板と原型を固定して型枠に納めるようにしました。(原型によってはできない場合もあります。)

原型をのせる板(通常は不要) 原型を板にのせた様子 原型を型枠に入れる
原型をのせる板(通常は不要) 原型を板にのせた様子 原型を型枠に入れる

3.シリコンの型枠への流し込み

 フィギュアや模型などを作るための型取り用のシリコンを用意して、必要量のシリコンを容器に移します。(写真では紙コップを使用していますが、専用のもっとよい容器が発売されています。)
 説明書きに書かれている量の硬化剤を入れ混ぜ合わせます。(へらも、専用のものがあります。)硬化剤の性質や使用量は、製品よってかなりちがいますので十分注意が必要です。また、気候などによっても若干調整する必要があります。
 混ぜ合わせができたら、型枠に少しずつ流し込みます。できるだけ空気が入らないように流し込むのがこつです。中に残った空気(気泡)は時間とともに上がってきますが、細く長い穴などの部分は、そもそもシリコンが流れ込まず空気が残ってしまうことがあるので、爪楊枝などで軽くつつくなどして流し込みを助けるとよいと思います。
 同じような用途に、数種類のシリコンが販売されていますが、完成後の柔らかさなどの性質が大きく異なります。製品は、完成させたい型に合わせて慎重に選んでください。

型取り用のシリコン シリコンに硬化剤を入れる シリコンと硬化剤を混ぜ合わせる
型取り用のシリコン シリコンに硬化剤を入れる シリコンと硬化剤を混ぜ合わせる
型枠にシリコンを流し込む 流し込み完了 シリコンの流し込みを助ける
型枠にシリコンを流し込む 流し込み完了 シリコンの流し込みを助ける

4.シリコン型の特徴と完成

 シリコンを流し込んだ型枠の表面部に、気泡がどんどんと上がってきて空気が抜けていきます。通常は、丸一日・24時間程度、平らなところで放置すれば硬化し完成します。完全に硬化するまでは、傾けたり、触ったりすることを避けるようにします。
 完全に硬化したら型枠を側面から外し、最後に原型を静かに少しずつ外し完成です。無理矢理外そうとすると、原型やシリコン型が破損します。また、側面が外れない容器を使用すると、取り出せなくなったりします。
 シリコン型はあまり丈夫ではないので、レジンでの複製はものにもよりますが、十数回程度が限界だと思います。丁寧に扱えば簡単に破損はしないのですが、型が伸びて形が歪んできてしまうからです。(変色もします。)また、用途に合っていないシリコンを使用すると簡単に破損します。たくさんパーツが必要な場合は、複数のシリコン型を製作するとよいと思います。

上部に上がってくる細かい気泡 完成したシリコン型 レジンを流すとパーツが完成
上部に上がってくる細かい気泡 完成したシリコン型 レジンを流すとパーツが完成

ご注意

※シリコンの製造・販売メーカーの注意書きをよく読んで正しくご使用ください。なお、製作の対象により、使用するシリコンや製作の手順等が異なる場合がありますのでご注意ください。

※自らの製作メモと情報を求めている方への製作例の提供を兼ねて公開したもので、改造等の製作を推奨する趣旨でないことをご承知おきください。また、参考にして製作される場合は、自己責任でお願いいたします。


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