1.5VでLEDを点灯できる昇圧回路(1)  The step-up circuit for LED lights

乾電池1個(1.5V)でLEDを点灯させる専用のICを使った昇圧回路の紹介と搭載例です。

1-1.PMFステップアップDC-DCコンバーター IC HT7750Aを利用(共立電子産業キット)

 共立電子産業から発売されている昇圧回路のキットです。商品名:1.5V白色LED点灯キット(ワンダーキット)で、大阪・でんでんタウンで見つけました。HT7750A(PFMステップアップDC-DCコンバータ)という昇圧専用のICを利用して点灯させます。
 この方式での点灯はとても明るく、ICもトランジスタ形の小型タイプであることと、電解コンデンサーを小型のものにした場合は、さらにスペースをとらないようにできます。なお、キットは大阪・日本橋のほか、東京・秋葉原や通販などでも入手できます。
 なお、使用例では、さらに省スペース化するために、ユニバーサル基板を使用せず、台車を基板のように利用(改造)して搭載しています。このため、単2形乾電池をそのまま使用することができます。
 2010年4月に発売された「電子工作のためのテスタ&オシロスコープ活用」(CQ出版社)では、このキットを紹介して、回路図もついに公開されました。

共立電子産業のキット キットより小さい電解コンデンサー(下)
共立電子産業のキット キットより小さい電解コンデンサー(下)
HT7750Aを利用した回路の搭載例 白色LED2個点灯・単2形乾電池使用可
HT7750Aを利用した回路の搭載例 白色LED2個点灯・単2形乾電池使用可

1-2.PMFステップアップDC-DCコンバーター IC HT7733Aを利用(データシート参照の自作回路)

 いつも部品を購入している店でHT7750Aが在庫切れとなり、替わりにHT7733Aが安価で販売されていたことから、こちらを使用する方法を考えることにしました。これには、HOLTEK社HT77XXAシリーズ・データシートのテスト(見本)回路を参考にして、安価で入手しやすく小型の部品で構成し、プラレールのライト改造用に、電圧や電流の計測から実装まで試験を重ねて定数を決め、回路図を作りました。
 当初は、製作のしやすさも考え、チップ形の部品は使いませんでしたが、部品も表面実装用のものが増えてきたことや、より汎用的に搭載できるよう、どちらでのタイプでも製作できるように回路図を追加して公開しました。ともに先頭台車などに装着できます。また、動力電源(1.5V)を使用し、スイッチも共用しますので、他の方法同様にON-OFFは動力と連動します。
 なお、搭載の見本写真では、16ホールユニバーサル基板を利用しています。使用部品などの詳細は、回路図や説明などを書いた(PDF)ファイルをご参照ください。回路図の画像をクリックするか、こちら“519-step-up_converter_circuit.pdf”(212KB)をクリックしてください。

プラレールE233京浜東北線への実装 HT7733Aを利用した回路図
プラレールE233京浜東北線への実装 HT7733A使用の回路図(クリックでPDFファイルを開きます)
基板に製作したものを台車裏側に搭載の例 表面実装用部品で製作して台車電池前に搭載の例
基板に製作したものを台車裏側に搭載の例 表面実装用部品で製作して台車電池前に搭載の例
基板を固定し部品を裏側に搭載した例(部品側) 基板を固定し部品を裏側に搭載した例(基板側)
基板を固定し部品を裏側に搭載した例(部品側) 基板を固定し部品を裏側に搭載した例(基板側)

1-3.秋月電子通商 1.5V LEDドライバモジュール

 2013年4月に、秋月電子通商から「1.5V LEDドライバモジュール」という、LED専用の昇圧回路(完成品)が発売されました。
 非常にコンパクトなもので、1.5Vの電源と、LED+(電流制限)抵抗をつなぐだけで、LEDを点灯させることができるようになりました。価格も、1個80円(10個以上で1個70円)と安価です。

1.5V LEDドライバモジュールのパッケージ 小型でシンプルなモジュール
1.5V LEDドライバモジュールのパッケージ 小型でシンプルなモジュール
白色LEDで点灯させた様子 電球色LEDとモーターを同時に回転させたテストの様子
白色LEDで点灯させた様子 電球色LEDとモーターを同時に回転させたテストの様子

製作メモ

 HT7733A使用回路の搭載写真で、台車自体に穴を開けて、基盤のようにして部品を配置(表側にユニバーサル基板を設置)した回路に使用している「抵抗器のような形状のコンデンサ」は、アキシャルリード形・積層セラミックコンデンサ(太陽誘電)です。

ご注意

※電子工作をする場合は、工具や部品の扱いを誤ると危険ですのでご注意下さい。

※LEDの光は大変まぶしいので、直視しないようにご注意下さい。

最終更新日:2013.06.01


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