光センサー  Photo sensor

光センサーの回路を掲載した書籍や雑誌とその製作例の紹介です。

1-1.鉄道模型と電子工作(CQ出版社)

 列車通過の検知などに便利な光センサーについて、書籍の「鉄道模型と電子工作」で紹介されています。鉄道模型用に書かれたものですので、鉄道模型はもちろんのこと、プラレールにも応用できます。その内容と製作例などをご紹介します。
 なお、光センサーに関する内容は、「第4章・自動運転を楽しむ」の P.192に掲載されています。

書籍「鉄道模型と電子工作」(CQ出版社) 第4章内のP.192に掲載
書籍「鉄道模型と電子工作」(CQ出版社) 第4章内のP.192に掲載

1-2.反射型センサー/フォトトランジスタ+赤外線LED

 赤外線LEDなどの(見えない)光を発し、列車の通過の際に、その列車に光が反射することを利用して、通過を検知するという方法です。通常は、LEDと受光するフォトトランジスタをともに線路下に設置します。部品点数も少なく比較的安価で簡単に製作できます。
 使用するフォト・トランジスタは、感度(反応する)波長(色)がありますので注意が必要です。赤外線用のほか、緑色(可視)に反応するものも多く発売されています。用途によっては、あえて緑色に反応するものを選択する方法もあるかもしれません。なお、写真の部品は、赤外線用フォト・トランジスタ TPS616(東芝)、赤外線LED TLN119(F) 3φ(東芝)です。

反射型センサーの製作例 フォトトランジスタと赤外線LED(東芝製)
反射型センサーの製作例 フォトトランジスタと赤外線LED(東芝製)

1-3.エリア・センサー/タイマーIC555+赤外線LED+赤外線リモコン受信モジュール(38KHz)

 列車の通過により、センサーへの光を遮ると反応するという仕組みで、赤外線LEDの点灯をタイマーIC555を使用して38KHzで発振し、その光を赤外線リモコン受信モジュールで受光するものです。
 まず、発振回路部ですが、書籍の回路図を見ながら、できるだけコンパクトになるよう基板に収めてたもの(写真・左)と、この動作に必要な電源電圧が5Vのため、設置スペースを考え乾電池1個でも作動するよう、HT7750A(IC)を利用した昇圧回路をデータシートに記載の回路図の通りに組み立てたもの(写真・右)です。ただし、タンタルコンデンサは電解コンデンサへ、またダイオードは1N4148で代用しています。

エリア・センサーの製作例 センサー用昇圧回路 HT7750Aを利用(1.5→5V)
エリア・センサーの製作例 センサー用昇圧回路 HT7750Aを利用(1.5→5V)

 次に、受光部は、赤外線リモコン受信モジュール(38KHz)を使用しますが、製作例では「PL-IRM2121-A538」を使用しました。掲載の回路図通り製作したの(写真・左上)と、出力反転回路を追加したもの(写真・右上)です。
 なぜ後者の回路が必要かというと、実際にタイマー式信号機(エレキジャックNo.6掲載)のセンサーとして使用したところ、この部品(受信モジュール)の仕様により、動作が反対(通常検知ON・通過でOFF)になってしまったからです。部品の仕様や反転回路の有無で、これらの特性を目的に応じて使い分けることができます。
 反転回路(回路図)は書籍に掲載がないため、作者(著者)様のご厚意により回路図の提供とその公開についても許可をいただきました。なお、回路図はご紹介した信号機を例として書いてありますので、必要な場合にアレンジのヒントとしてご活用いただければと思います。
 なお、回路図は、点線内が該当箇所で追加・変更部分のみです。SW=コンタクトセンサーは、追加した光センサーに置き換わりますので必要なくなります。電圧の違いや、接続箇所などにも注意ください。
 このほか、この製作例では、赤外線リモコン受信モジュールを基板に固定しましたが、スペースの関係など設置に不都合が生じる場合は、赤外線LED同様に分離しても問題ありません。また、コネクタ部分にシールで赤と黒の色を付けているのは、極性(+、−)があるからです。反対に接続すると正しく作動しませんのでご注意ください。
 作者(著者)様からのヒントとしてエリア・センサーの回路を、反射型センサーとして利用することもできるとのことです。

書籍の回路図通りに製作した受光部 出力を反転させた受光部
書籍の回路図通りに製作した受光部 出力を反転させた受光部
出力反転の回路図・候補1(製作例と同じもの) 出力反転の回路図・候補2(信号機使用のICを利用)
出力反転の回路図・候補1(製作例と同じもの) 出力反転の回路図・候補2(信号機使用のICを利用)

2-1.雑誌「エレキジャックNo.17」(CQ出版社)〜ナイト・ランプ(常夜灯)

 エレキジャックNo.17の冒頭カラーページに掲載された「ナイト・ランプ」ですが、作者(著者)様によりますと鉄道模型(プラレール)でもCdSセルを使用した光センサーを使用する場合などに使えるそうです。
 暗いところで照明を落とした場合などは、CdSセル利用の光センサーが使用できなくなってしまうことがあります。このような場合に電灯などとして自動点灯させ利用するとよいそうです。このほかにも、いろいろな活用方法があると思いますので、考えてみると面白いと思います。
 なお、サポートページによりますと、誌面の実体図に誤りがあることが告知されています。訂正箇所は、「ICの2,3番ピンが結線されていない。」「14番ピンが+側に接続されていない。」「LEDの+−が1つ違っている。」の3箇所です。いずれも回路図が正しいものとなっています。実際に製作させる方は注意が必要です。一度、回路図と実体図、サポートページなどを確認されることをおすすめします。参考として、修正済みの実体図(一部アレンジ・PasS使用)を掲載しました。

雑誌「エレキジャックNo.17」(CQ出版社) ナイト・ランプ(常夜灯)掲載記事
雑誌「エレキジャックNo.17」(CQ出版社) ナイト・ランプ(常夜灯)掲載記事
ナイト・ランプ(常夜灯)製作例・消灯 ナイト・ランプ(常夜灯)製作例・点灯
ナイト・ランプ(常夜灯)製作例・消灯 ナイト・ランプ(常夜灯)製作例・点灯
修正後の実体図(一部簡単なアレンジあり) −
修正後の実体図(一部簡単なアレンジあり)

製作メモ

 回路図や定数などについては、書籍・雑誌をご覧ください。

 書籍では、CdSセル利用の自然光を利用した光センサーの掲載もあります。

 作者(著者)様のサポートページもありますので、ぜひともそちらもご覧ください。

ご注意

※電子工作をする場合は、工具や部品の扱いを誤ると危険ですのでご注意下さい。

※製作例について、動作の確認を行っていますが、他の環境での動作や安全を保証するものではありません。また、ご利用に関する責任は負いかねますので、自己責任でお願いいたします。

最終更新日:2012.02.17


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